砥部焼から青白磁の花入のご紹介です。
植物のなつめの実のような楕円形をしている
ので、なつめ型といわれています。
縦長ですが緩やかなふくらみがあり
寸胴型とは明らかに異なり、やわらかい
雰囲気があります。
通常の花瓶としても「投げ入れ」としても
両方に使うことができ華道でとてもよく
使われる定番的な形です。
花もよくまとまり生けやすい形状です。
ベースは青白磁なので、格が高く花が
よく引き立つとても美しい色合いです。
花入れの中央より少し上の一定の部分の
表面の釉薬が意図的に裂けている状態に
なっておりそれがデザインとなっています。
意図的ではありますが裂け方は個々に異なり
また均等ではなく不規則な裂け方をしている
ので、それぞれの個性があり、とても面白い
雰囲気の花器となっています。
裂けている部分には上から透明な釉薬が
かかっているので裂けめから、水や汚れが
入り込む事はありません。
高温焼成をしているため、焼きが硬く
土ものに比べて割れにくくなっています。
シンプルですが焼物の面白さがあり、
飽きにくく永く使える花器といえます。