松楽作の青楽の風炉用の灰器のご紹介です。
灰器とは茶道の炭点前の際に灰を入れて持ち出す器です。
風炉用には釉薬がかかった小ぶりのものを使い、
炉用には素焼きの大ぶりのものを使います。
楽焼は茶の湯の盛行に伴い出現した、我が国独自の産物で
質・形・色などその他の特徴は、すべて茶の湯の精神に
合致しています。
楽焼は、京都の雅陶で手ごねの軟陶の総称で
火度の低い陶器の一種で、楽家初代の長次郎に
千利休が指導して作らせたといわれています。
丸みを帯びた生地に横方向の筋が無数に入れられ
釉薬が掛けられ、美しい濃い緑色に仕上がっています。
口の部分にはより深い溝が波打つように入れられており
特徴となっています。
斜めに更に深く幅広い筋が三本、五本、七本と三方面に
入れられ、金色で加色されており、とても映えています。
底面が広く平らな形をしており、使いやすい灰器といえます。