讃岐塗から木製のくりぬきのお膳 兼
長角茶盆のご紹介です。
栃の木をくり抜いて作られており、後藤塗を
施されて落ち着いた紅色をしています。
中央の四角く窪んだ部分は、器を載せたり
するので、摩耗が激しいため布張りをされて
補強されています。
綿を紡いだ糸で、ざっくりと絣(かすり)柄
に織った布を麦漆で中央に貼って、更に
その上から漆を何度も塗り重ねてあります。
この布張りの部分は、耐久性があがり摩耗に
強くなるだけではなく少しざらつくので、
器などの滑り止めにもなり、大変機能的に
出来ています。
裏面は敢えて、木目を出すためにすり漆に
なっています。
まわりの縁の部分は後藤塗特有の渋い紅色が
深いあずき色に艶よく仕上げられています。
天然素材である木と漆と布の質感の
コントラストを見ることが出来ます。
堅牢で耐久性に優れた「つむぎ後藤」塗は
手作りの温かさも感じることが出来ます。
お膳にも、長角茶盆や運び盆にも使える
一つで二役使える漆器です。