九谷焼から釉裏金彩の香炉のご紹介です。
釉裏金彩とは本焼きした陶磁器に薄い金箔を
貼り合わせて焼き付け、その上に透明な
釉薬を施し低温焼成する技法です。
繊細な金箔の扱い方や釉薬との反応、
焼成温度で金が変色する可能性があり
極めて高い技術が必要とされる技法です。
釉薬の下に金箔があるため金箔が剝がれたり
変色したり汚れにくく耐久性が高い特徴が
あります。
この香炉は小ぶりですが、黄緑色の清々しく
きれいな色彩になっています。
黄色と緑色が不規則に塗られ、鳥を型取った
金箔が貼られ所々に金散らしが見られます。
蓋にはひょうたんの透かしが入れられ、
香炉内が酸欠で種火が消えないように、
工夫されています。
九谷焼らしい絢爛豪華で美しい香炉に
仕上がっています。