飛騨春慶塗から、弁当箱としても使える小重のご紹介です。
一見すると、形から弁当箱のように見えますが、大きさからすると
小さなお重としても使えるサイズです。
花見やピクニックなどの行楽に出る時に、2~3人で野外で食事をするのに
ぴったりの器です。
一段だけでも一人で食べきれないほどの容量です。
用途に応じ、一段だけでも、二段一緒に使うことも可能です。
木地は樹齢150年から200年の材料を使い、木は変形する性質があるので
通気性をよくして数年間、乾燥させます。
塗りはうるしが使われており、木地磨き、目止め、下塗り、仕上げ磨き、
摺り漆、コクソ巻き、すり漆、上塗り、乾燥と、多くの工程を経て
作られています。
うるしの皮膜は半永久的に呼吸し続けるので、通気性がよく、
うるしそのものにも抗菌作用があるので、重箱や弁当箱の中身の食材が
痛みにくくなります。
また、木製なので余分な水分を吸収したり、乾燥していれば、水分を
放出して、内部の湿度を保ってくれるので、食材が乾燥し過ぎたり、ご飯が
水分でべたべたになるのを防いでくれます。
結果、食材をより美味しい状態に保ってくれます。
木製、うるし塗の弁当箱やお重で食べると美味しく感じるのは
決して気のせいではなく、科学的に説明がつくんです。
先人たちはこのことを知っていたか、どうか分かりませんが
何百年前に既にこのハイテク素材といえる、木製・うるし塗りの弁当箱や
お重を使っていたことは、驚くべきことであり、先人たちの知恵には
脱帽するばかりです。