万古焼から水屋瓶のご紹介です。
水屋瓶とは、茶道の際に水屋などで水を貯えておく瓶のことです。
お茶を点てる時などは、水屋瓶の中の水を使います。
昔は井戸から水を汲んできて、水屋瓶に移しておき
不純物を沈殿させ、更に水を濾して使いました。
今でも、湧き水や名水などをあらかじめ、水屋瓶に貯めておき
使うことがあります。
水道水を直接使う方もいらっしゃると思いますが、水屋瓶に水を入れて
一晩置いておくと味がまろやかになるという方もいらっしゃいます。
土の成分や通気性もあると思いますが、一服のお茶をより美味しく
頂きたいものです。
この水屋瓶は肌色の土をろくろ挽きで作られており、瓶の内側には
ろくろ目が残されています。
三島の印花が所々に押されており、特徴の一つとなっています。
また御本(ごほん)が表面に見られ、グレーの表面に赤みが見られます。
御本とは、赤みを帯びたふんわりとした風合いや斑紋のことをいい、
ほんのりとやわらかい雰囲気があります。
全体は丸みを帯びており口が開いているので、搔器(かいげ)などで
水を汲みやすくなっています。
大きさの割に比較的軽くなっており、扱いやすくなっています。
木の割蓋も付いており、すぐにお使い頂けます。