越前塗から木製、桐材の茶箱のご紹介です。
茶箱とは茶道の点前道具を一式仕込んだ
携帯用の箱のことです。(箱のみ)
抹茶を旅先や野点(野外)で点てて
飲むための木製の箱です。
塗りや材質は様々ですが、最初の利休型は
桐木地で宗旦好みは朱塗り一閑張りです。
茶筅を納めるための穴が空いた掛け子蓋が
付きます。
本来、茶箱には点前の決まりはありません
でしたが裏千家では、玄々斎宗室によって、
点前が考案されました。
この茶箱は根来塗の技法を使って
塗られています。
下地に黒い塗装をして、その上に朱の塗装を
して研ぎ出してあります。
所々に下の黒い塗装がわずかに見えています
が、それが根来塗の技法の特徴となります。
表面は布目が付けられていて、艶消しと
なっています。
レトロな雰囲気がとてもよく出ています。
歴史に裏付られた伝統的なデザインは、
歴史の重みを感じる高級な雰囲気を
感じることができます。
内側は黒一色で、木地の風合いが分かり、
外側とは全く異なる趣きとなっており
飽きの来ない永く使える茶箱です。
とても軽いので手軽に持ち運んで頂けます。
昔の茶人は旅先でも、こうした茶箱を
持ちこんで、お茶を楽しんだことが
分かります。
茶の湯は常に身近な存在だったのでしょう。
箱の風合いがとてもいいので、収納箱と
してもお使い頂けます。