山中塗から木製の高坏(たかつき)の
ご紹介です。
高坏とは、食べ物を盛る、高い脚の付いた
器を指し縄文・弥生時代は土器製でしたが、
平安時代になって木製や塗りものが
主流となり現在に至っています。
丸形のものは、略儀や普段の食事に
用いられました。
茶道では、貴人点(きにんだて)などの
干菓子器として使われています。
白紙を折って高坏の上に敷き、
お菓子を盛ります。
テレビなどの時代劇で、位の高い人の脇に
あってお菓子などが盛られているのを、
よく見かけます。
高貴な方の盛器として、昔から
使われていました。
また、神様や仏様などのお供えなどにも
使われています。
いずれの場合も、差し上げる方を敬って
使う器ということがいえます。
木製に本うるしを塗った「本物」なので、
艶の良さや造形の良さが光ります。
上部は丸みを帯びたデザインで、外側は
細かい筋が入れられていて、多くの手間と
高い技術が注がれています。
ケヤキの木目を生かした、すりうるし塗りが
施され、木の温かみがあります。
下部が広く安定感があり、どっしりと
しています。
畳などの上に直接に置いても
失礼にはならないので、お寺様などに
茶菓子などを出す時にも重宝しそうです。
敬意を払うことで体裁がよく見た目のよさや
スマートさがあります。
一つあれば、ずっと使えますので、貴人様が
訪れるお家には必須のアイテムといえます。