山中塗から、漆桶 小 曙・溜のペアのご紹介です。
うるし屋さんが、塗師の職人さんにうるしを販売する時に使う
紙管で出来た、漆桶のことを「おぼけ」といいます。
本来、塗師の職人さんがうるしを入れて使う紙の桶で
商品ではありませんが、外側を中心に塗り替えて、再生したものです。
「おぼけ」はうるしを入れる際に、内側に蝋を塗って使います。
また、使用後の漆桶は特に内側は残ったうるしがこびりついているので
ある程度の強度はあります。
しかし、完全防水ではないので、ワインクーラーなど水を入れた状態で
使うのは、材質が紙であることもあり、いつかは水分が入り込み、膨れたり
劣化する可能性があります。
「おぼけ」の本来の姿である、漆が固まった様子などをそのまま残す意味と
防水仕様にするコストアップを防ぐため、そのままの状態を残しております。
ワインクーラーや冷酒を冷やしたり、アイスペールとして使用する際は
内側に器を入れて、「おぼけ」に水が付かないように使用することを
おすすめいたします。
くずかごや小物入れなど、乾燥した状態であれば、全く問題ございません。
近年、うるしの使用が減っており、「おぼけ」自体が
出来にくくなっております。
この商品は、塗師の職人さんが実際に使った漆桶を、最小限の塗り替えのみを
行い、なるべく本来の「おぼけ」の風合いを残しておりますので
特に内側の漆の固まった自然の様子は、ムラがかなりあり、
一定ではございませんが、本来の漆桶の風合いを楽しんで頂くための
意図をご理解頂きますよう、お願い申し上げます。