山中塗からケヤキ材をくり抜いて作った小椀のご紹介です。

柄は独楽（こま）といって、同心円文様を朱・黄・緑などの色漆で

塗り分けたもので、大変縁起のいい柄とされています。

すべてを独楽塗にするのではなく、一部木地を見せて塗られています。

溜塗の上から木目が所々見えて、木製のくりぬきであることが分かります。

内側は黒一色でシンプルになっています。

また、細かい筋が横方向に入れられていて、

ひと手間もふた手間も加えられています。

形は高台が高くサイドは寸胴になっており、昔の子供が回して遊んだ

独楽（こま）の形をしていて、塗りも形も独楽（こま）となっており、

とても洒落ています。

くりぬきの為、大変軽く蓋を持ち上げただけで、

いい器であることが分かります。

小椀とありますが、満水で200ｃｃあり、味噌汁や吸物、ぜんざいなど

汁物全般に使えますし、場合によってはご飯物のお料理にお使い頂いても

小ぶりでお洒落です。