奥州山形鋳物の蓋置のご紹介です。
唐銅製で栄螺(さざえ)の形をしています。
唐銅(からかね)は銅と少量の鉛や錫などの
合金で黒味を帯びています。
その製法が元々中国から伝わったために
「唐」から伝わった銅という意味で、
こう呼ばれるようになりました。
元々は本物の栄螺の内側に箔押ししたものを
使ったのが最初といわれており、のちに
唐銅や陶磁器製のものが使われるように
なりました。
この蓋置は鋳物ですが、その表面はとても
細かくリアルな細工がなされており、
作家さんの技術の高さを実感できます。
少しくすんだ銀色がつけられており
鈍く輝く色が特徴となっています。
重厚感があり安定しており、高級感も
感じられます。
釜の蓋や柄杓を置く時は裏返して
使うようです。
七種の蓋置の一つです。