臨済宗大徳寺派 吉祥山玉瀧寺 住職 戸上明道 筆 横物の軸のご紹介です。
この吉祥山玉瀧寺の開山は大徳寺第百七十世 清浄本然禅師 清厳宗渭大和尚で
寛永六年頃に創められました。
兜の画は仲春洋氏によるもので、「薫風」は戸上明道氏に
依るものです。
戸上明道氏は三重県に生まれ、龍谷大学卒業後、立命館大学院を修了し
大徳寺専門道場に掛塔、小田雪窓老師に師事しました。
一方、仲春洋氏は、日本画家 仲秋華の長男として京都に生まれました。
京都市立美術工芸学校を卒業して以後、今尾景年門下生、上田萬秋に師事。
京都市立絵画専門学校研究科を卒業後、洋画家太田喜二郎研究所にて
坪井一男に師事。
穎川美術館の日本画講師となり、後に宮内庁の依頼により
京都御所美術品の模写に従事し、四条派絵師として活躍。
五代 長谷川等伯の家系の十七代目となっています。
「薫風」とは、南の風、温和な風という意味ですが
元々は「薫風自南来 殿閣生微涼」という句から来ています。
兜の画が描かれていることから、5月5日の子供の日
端午の節句に掛けて頂きたい軸です。