高岡銅器から金谷宗林 作の唐銅の蓋置の
ご紹介です。
蓋置は茶道で使う釜の蓋をのせる道具です。
柄杓を引くのにも用いますが、単に
道具というものではなく茶会のテーマや
季節ごとに形や材質、柄などを合わせて
使うためその種類は膨大なものになります。
小さい道具ではありますが非常に目立つ、
なくてはならない存在です。
唐銅とは銅と少量の鉛、錫、亜鉛の
合金です。
この蓋置は鶴がのびやかに飛んでいる姿が
表現されています。
鶴は古来より大変縁起のいい鳥とされていて
長寿の象徴とされています。
また、神聖な生き物と認識されており
吉祥のシンボルとされています。
新年などのおめでたい茶事や敬老の日や
長寿のお祝いなどの機会にお使い頂ける
蓋置といえます。
表面は艶消しの銀色をしており、渋い風合い
となっています。
羽根などの細部も細かく表現され
頭の上部のみ赤に着色されています。
両翼の羽とくちばしの3か所で蓋を支える
安定性のある蓋置です。
亀を模した道具と一緒に使って「鶴亀」と
してもいいかもしれません。