高岡銅器から六面香炉のご紹介です。
蝋型(ろうがた)鋳造で作られています。
蝋型鋳造とは、蝋で原型を作りその周りを
鋳物砂や石膏で固め、それを高温で加熱する
ことで蝋が解け空洞ができ鋳型ができます。
その空洞に金属を流し込み冷却したのち
鋳型を叩いてばらし、中身を取り出します。
量産は出来ず、個体ごとに仕上がりの違いが
ありますが、一つずつ蝋型を作るため複雑で
精密な作品を作ることができます。
蓋には細かい細工の鷹が付けられ、
胴は六面になっており全ての面にそれぞれ
異なる花鳥が細やかなレリーフとなって
浮き上がって見えます。
両耳と三つ脚はすべて小さな龍で
作られています。
底面が上げられ、口が小さめの端正な形を
しており気品を感じられるデザインと
なっています。
色は抑え気味の渋い風合いとなっており
重厚感と高級感のある逸品といえます。