日本製の炭斗(すみとり)のご紹介です。
炭斗とは、茶道の炭点前の際、炭や火箸などの道具類を
入れて持ち出す器です。
この炭斗は唐物写しとして作られています。
唐物とは、唐・宋・元代などの古代中国からの伝来物の総称で
当時の日本では貴重品として扱われました。
唐物の籠類は編み方が精巧で変化があり、すべての作りが
美術的なものが多く、それを模倣して作られています。
この炭斗は炉・風炉兼用となっており、
どちらにも使える中間的なサイズになっています。
口が円形で底部が六角形の洒落た形をしています。
編みが細かく精巧で高い技術と多くの手間が
かけられていることが分かります。
胴が少し膨らみ上下が若干すぼまっている、スタイリッシュな
凝った形となっています。
また、安定した四脚で底上げの造形となっており、
様々な変化がつけられています。
渋い色合いで飽きの来ない高級感のある炭斗といえます。