讃岐塗から天然木をくり抜いて作った
丸盆のご紹介です。
素地に天然のうるしを摺り込み、幾度も
塗り重ねて仕上げたものです。
「象谷塗」(ぞうこくぬり)とは香川漆芸の
創始者 玉楮象谷(たまかじぞうこく)の
名前をとり「象谷塗」と呼ばれるように
なりました。
ろくろで加工した素地を木地固めして生漆を
刷毛で何度も摺り込み、その上に川辺や池に
群生しているイネ科の多年草の稈の中に
入っている真菰(まこも)を漆の上に撒き
さらに漆を摺り込んで仕上げます。
永年使い込むうちに艶や独特の陰影が出て、
渋い味わいが増してきます。
象谷塗は大変堅牢に出来ており、傷なども
目立ちにくいので普段の日常生活にどんどん
使って頂ける漆器です。
お盆全体に施されている、ろくろ目が
荒々しさを表現して独特のデザインとなって
おり手作りの温かみと滑り止めの役割にも
なっています。
他の色を加色せず、黒一色のシックな
風合いとなっています。
素材感を活かしたシンプルなデザインは、
飽きが来ず永くお使い頂けます。