日本製の風炉用の五徳のご紹介です。
五徳は茶道で使う釜の下に据えてのせる器具で
下部の輪から三本の柱が立ち上がり、先端の爪が
内側に曲がっており、それで釜を支えています。
この五徳は風炉用の釜に使う直径が7寸のサイズで
切合せ以外の風炉に使えます。
風炉用なので前瓦を立てる必要から、輪の一部が
切ってあります。
風炉に五徳を用いるようになったのは珠光または
紹鷗からと言われており、それまでは切合せか透木が
用いられていたようです。
爪の形や太さなどは様々なものがありますが
こちらの五徳の爪は太過ぎず、細過ぎない平均的なもので
使いやすくなっています。
脚の部分には「虫食い」といって、虫が食ったような細工が
施され、侘びた風合いが演出されています。