萩焼から十二代 田原陶兵衛 作　菱形の花入のご紹介です。

萩焼の作家で大変有名な田原陶兵衛氏の作品です。

よくある円柱形の花入ではなく、菱形をしており他ではあまり見ない

珍しい逸品となっています。

口は比較的小さく作られており、茶花を生けて床の間に飾るには

最適な形と大きさとなっています。

土は薄茶色の細かい石が所々に混じっている、粗めのものが使われています。

胴の主要部分の色は萩らしいベージュ色に、少し濃くなっている部分が

随所に見られ、変化があります。

この花入れは寸胴ではなく、下へ行くほど少しずつ広がっています。

一番下の部分は、土がちぎられて、そのままの状態になっているような

土の断面が見せられており、土の風合いと荒々しさが表現されています。

その部分はこげ茶色に塗られ、デザイン上のポイントとなっています。

全体の姿の均整がとれており、そのバランスは絶妙を言わざるを得ません。

どのようなお茶会にも使って頂ける、いい花入れです。