赤津焼から手づくりの特大花立(花器・花瓶)のご紹介です。
外側全面に掻き落とし技法による唐草文様が施された花器です。
「掻き落とし」技法とは、文様を筆で描かず素地一面に絵の具や釉薬、化粧土を塗り
それらを掻き落として文様を浮かび上がらせる技法を言います。
この花器の場合は、下地のグレーの土の上に、白い化粧土を塗り乾いた後に
唐草模様に白の化粧土を一部分削り取り模様を浮かび上がらせ、最後に
透明な釉薬を上から掛けて焼成して仕上げてあります。
白土を削り取った部分のみ下のグレーの土が見え、残った白土が出っ張っており
唐草模様が立体的に浮かび上がって見えます。
この大きな花器の外側全面にこの技法が用いられており、大変な手間と高度な技術が
注がれて作られています。
全体の形は上から見ると楕円形をしており、最下部はすぼまっていき
上部に行くに従い口が広がった形をしており、スタイリッシュな造形となっています。
かなり大きな花器なので、実際に花を入れて存在感のある大作として使って頂けます。
色が白と下地のグレーの無彩色なので花を選ばず、ほとんどの色の花に
合わせることが出来ます。
また、和の技法を駆使して作られていますが、和花はもちろん洋花にもマッチするので
守備範囲が非常に広い花器といえます。
この花器自体、非常に手の込んだ作りをされているので、実際に花を入れなくても
花器単体で飾って頂いても十分に絵になる逸品といえます。
また、形と大きさからすると、もったいない気がしますが傘立てとしても
使えるものとなっています。