木製漆器の4番目の長所は、今回は塗りの長所についてご説明します。

 

木製漆器の表面には、大抵の場合は何かしらの塗りが施されています。

 

これは木地そのものがむき出しでは、水分や汚れが内側に浸透してしまうので

それを防いで耐久性を上げて何回でも使えるようにするためです。

 

今は様々な塗料がありますが、昔からある本来の塗りはうるし塗です。

 

 

うるしは、うるしの木から採れる樹液で、自然素材となります。

 

うるしには、防虫・抗菌効果があるといわれていますが、実際に科学的な実験が行われ

大腸菌、MRSA、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、腸炎ビブリオなどに対して

抗菌効果があることが実証されています。

 

実験によると4時間毎に菌の数を計測し、時間が経つごとに菌が減少していくという

驚くべき結果が出ました。

 

 

食材は時間が経つにつれ、普通は菌が増殖していきますが、器に入れている間は

菌が減っていくという信じがたい現象が科学的に実証されたことは、驚異的と言わざるを得ません。

 

昔の日本人がそれを理解した上で漆器を使っていたかどうかは分かりませんが

冷蔵庫もクーラーボックスも製氷機もなく、今よりも衛生環境が良くなかった時代に

こうした抗菌作用のある、うるしを塗って器として使っていたことは

驚くべきことであり、先人たちの知恵には脱帽するばかりです。

 

 

この抗菌効果は、食材に直接添加する防腐剤とは異なるので、副作用は全くなく、

食材の味を損なうことなく、人体に有害な菌に対して効果を発揮します。

 

更にこのうるし塗の抗菌効果は、半永久的に持続しますので

その器を使う度に、抗菌効果を期待することが出来るという優れモノです。

 

 

有害な菌を減少させ、食材をより美味しく、より安全に、より新鮮な食材を

食することができる「漆」は、超ハイテク素材といえます。

 

何百年もの昔から使われてきた、うるし塗の木製漆器は、昨今

価格面と扱いの面から敬遠されがちですが、先人たちが残してくれた

世界でも稀に見る、この素晴らしい素材が存続することを祈るばかりです。

 

木製漆器の次の長所は次回に続きます。

 

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