今回は土鍋を使う際の注意点をご説明したいと思います。
まず、土鍋は陶器で土で出来ています。
しかも耐熱陶器なので、普通の陶器よりも土があらく
吸水性があります。
先回ご説明した、目止めは必ず行わなくてはいけませんが
目止めをした上で更に行わなければならないことがあります。
それは、使う前に水に浸して、予め生地に十分に水に浸してから使うことです。
そうすると汚れが付きにくくなります。
これは乾燥した陶器に液体を入れると、陶器の表面から内部にその液体が
奥深く浸透してしまい、一旦奥深くまで浸透すると、それを除去するのは
極めて難しくなってしまいます。
これが汚れやカビ、臭いの原因となります。
大げさな言い方をすると、水に浸すことで先に水のみを浸透させて
器の表面に水の膜を作って、だし汁やスープなどが奥まで浸透するのを防ぎます。
これは一般的な器にも言えることなので、さっと水にくぐらせてから
使うと、器が汚れにくくなります。
また、土鍋を使ったら土鍋の底を上にして、土鍋を完全に乾燥させてから
収納することです。
一見、表面的には乾燥しているようでも、土鍋の内部は水分が浸透しています。
少なくとも数日間は、出来れば一週間ほど出しっぱなしにして、充分に乾燥させてから
収納してください。
乾燥が足りないとカビが生えてしまいます。
また、土鍋を火にかける時は、土鍋の底が濡れていないようにしてください。
また、耐熱陶器は急激な温度変化に弱いので、加熱された土鍋を急に
冷水に入れたりしないでください。
いずれも、土鍋にヒビが入ったり、割れる恐れがあります。
以上の点に注意して、正しい使い方で、いい土鍋を末永くお使い下さい。