京都市山科区にある、大徳寺派瑞光院(紫雲山)
のご住職 前田宗源師の筆による銘 「一會」がついた
白竹茶杓のご紹介です。
「一會」=「一会」で、「一期一会」という意味となります。
よく聞く禅語ではありますが、「一期」とは人間の一生涯
「一会」とは、ただ一度限りの会合のことです。
人生は生命が母体に宿った時から、瞬時をおかず生滅を繰り返しながら
成長し老い死を迎えていきます。
その一瞬一瞬は二度と繰り返すことはありません。
この無常の世界を、油断なくこれ一回限りと精一杯の充実した生き方が
人間に課せられた、とても大切なことです。
今日の茶会にあっては、今生一回限りのものと、よくよく心得
亭主も客も真剣勝負の如く、誠心誠意の振る舞いをしなければならない
というような意味です。
非常に深い意味で、何事にも通じるとても大切な言葉です。
茶杓はくせのない、やさしい形をしています。