清水焼から15代 加藤治兵衛の治兵衛窯の
抹茶碗のご紹介です。
古田織部が選んだ名工、瀬戸十作の中の一人
加藤治兵衛をルーツとする治兵衛窯の
作品です。
明治38年に12代治兵衛は京都五条坂に
移住し、主に煎茶道具を製作しました。
13代は主に書道用具、表装用具、
建具を手がけました。
また園田湖城氏に師事し印章を製作する
篆刻(てんこく)の分野では日展の審査員を
務めるなど、活躍しました。
当代は、篆刻(てんこく)の技術を活かした
印華紋や多彩な釉薬表現を用いた作陶活動を
精力的に行っています。
この抹茶碗は下地は緑色で、その上に
ブルーの釉薬が掛けられ、その流れが
オーロラのような風合いで、
とてもきれいです。
茶碗の所々に鉄分の影響か茶色く窯変した
部分が不規則に現れ美しいブルーの風合いと
共存しています。
表面はガラスのように艶があり、生地は
薄手ですが、重厚感があります。
斬新なデザインと高級感があり、独自の
世界観を持った逸品といえます。