先日、テレビで芸能人格付けチェックの番組をたまたま
見る機会があり、茶道のお茶の頂き方をやっていました。
出演者は演歌の一流芸能人と言われる方や、一流の俳優さんなど
その道を極めた一流の方々ばかりでしたので、ある程度は出来ると思っていましたが
ほぼ全滅でしたので、大変驚きました。
お点前であれば、ちゃんと習っていないと無理だと思いますが
茶席でお茶を飲むだけであれば、満点ではなくても
一流の方であれば、お茶を飲む機会があると思っていました。
日本に旅行に来た外国人が興味を持っている項目の第一位は
日本の伝統工芸文化ということです。
また、海外で長期生活をした日本人が、外国人から質問をされるのも
日本独自の伝統工芸文化についてが多いそうです。
外国人からすると、日本人はみんな、茶道や華道はやっていると思われているらしいんです。
日本の伝統工芸文化とは、茶道 華道 能 狂言 書道 日本舞踊 三味線 琴
俳句 短歌 着物 写経など、何百年にわたり、日本で脈々と受け継がれてきた文化です。
世界にも類がなく、日本独自のもので、繊細かつ奥深い文化なので
そのすばらしさに海外からの注目を受け始めています。
これほど多岐にわたった、何百年も続いている文化は海外には少ないのかもしれません。
しかし、今の日本国内で伝統工芸文化というと、分かりづらいとか、堅苦しいとか、古臭いとか
マイナスのイメージが多く、興味がなくて、避ける日本人が多いのが現実です。
すべてを習得することは難しいとは思いますが、日本人としては、さわりだけでも
知っておくと、より日本人らしく、外国人にも日本文化を説明できます。
グローバル化とか国際化という言葉をよく耳にしますが
外国語を習得することだけが、グローバル化ということではなく
自国の日本文化をある程度理解した上であれば、外国の文化に触れたときに
より精密に比較して、考えることが出来ます。
今、日本人よりも、海外から日本の伝統文化に対して注目が集まっています。
茶道という400年以上続いている日本の伝統文化の中には、
花を生けるので、華道や植物学 軸を掛けるので、書道や禅語 画賛があれば絵画の要素も入ってきます。
陶芸や漆芸はもちろん、裂地や着物、和歌や俳句が軸に使われることもあります。
帛紗や仕服、つづれや三つ折れ など何百種類もの名物裂が存在します。
釜や風炉、花入れや煙管、火箸や銅鑼(どら)など金属工芸品もあり、
風炉先や釜敷、懐紙、たとう紙、一閑張りなど紙の工芸品もあります。
また、露地と言われる日本庭園の文化や、茶室の日本建築の文化など
ありとあらゆる日本の総合文化が集約されています。
また、茶室には香も焚くので、香りの文化もあります。
茶道には、日本の伝統文化の8割の文化が集約されており
千利休が形作った、茶の湯の世界は、一生かかってもゴールが見えないほど
奥の深いものだといえます。
すべてを習得するのは無理としても、何かの機会にお茶を頂き
何かを感じることは、日本人として大切なのではないかと思います。