木曽塗から一閑張の文庫のご紹介です。
一閑張(いっかんばり)とは漆工芸の一種で
和紙をうるしで張り重ねたものを器胎とした
漆器をいいます。
大変軽くて変形しづらく、ざんぐりした
味わいがあります。
江戸時代初期に飛来一閑(ひらいいっかん)
が創始したことから、こう呼ばれるように
なりました。
この文庫は厚紙の上に和紙を張り柿渋を塗り
直接うるしを塗って仕上げられています。
純日本紙の楮(こうぞ)、三椏(みつまた)
などの原料の紙を用い、糊などは一切使わず
生漆一本で塗り上げているので、ほとんど
堅地の塗りと遜色ない高級品となります。
和紙の風合い、柿渋とうるしの色が調和し
しっとりとした味わい深いものに
なっています。
複数の異なる素材を重ねているため所々に
凹凸や濃淡などの変化があり手づくりの証と
なっています。
A4紙を余裕で入れられるサイズなので
実用的で使いやすくなっています。
和紙を使っていますので、水洗いは避けて頂き
濡れ布巾で軽く拭く程度にして下さい。