中村秋峰 作の三猿の蓋置のご紹介です。
蓋置は茶道で使われる道具で、釜の蓋を置いたり
柄杓を置くのに使われます。
3頭の猿がそれぞれが目と耳と口を手で覆って
背中合わせに座っています。
これは「見ざる、聞かざる、言わざる」を意味しており
人は自分にとって都合の悪いことや、相手の欠点を
見たり、聞いたり、言ったりしがちだが、そういうことは
しないほうがいいという戒めの意味があります。
茶色の土を使って、顔はもちろん毛並みや足の爪、しっぽまで
精巧に作り込まれています。
猿が金色のちゃんちゃんこを着ており豪華さもあります。
単なる道具であるだけではなく、人生の教訓も示してくれる
逸品といえます。