清水焼から山岡桜谷 作の抹茶碗のご紹介です。
仁清とは、京焼の巨匠、野々村仁清の作風をさしており
優雅で美しい趣きは、中国や朝鮮の焼物の模倣ではなく
独自の純日本風で我が国の陶磁史の一時期を画したものと
されています。
ろくろの技術が極めて精巧で、器の曲面が大変優美で
鮮やかできらびやかな絵付け、華美な配色、
柔らかい筆の動きなどが特徴となっています。
何とも言えないやわらかさがある、少しクリーム色の生地には
貫入が入っており、その上に絵付けがなされています。
桜の花の美しさが十二分に表現されています。
ピンク、白、金、朱、緑など多彩な色が使われており
美しさと気品を感じることが出来ます。
画の構図も秀逸で、華やかさはありますが、
決して描き過ぎておらずメリハリと品格が備わっています。
ろくろも薄手に挽かれており、軽くて繊細さもあります。
形は胴が一旦締まってから口が開いており、持ちやすく
飲みやすい形をしています。