タイ製 宋胡録(すんころく)の食籠(じきろう)のご紹介です。
宋胡録(すんころく)とは、タイの古都スワンカロークで
十三世紀から十六世紀に焼造された古陶で、その地名が訛って
宋胡録(すんころく)と呼ばれました。
鉄釉や藍呉須を用いて唐草紋や格子を描いて、その上から
白濁気味の灰釉がかかっています。
日本には、桃山時代から江戸時代初期にかけて輸入され
以来、茶人たちに親しまれてきました。
食籠(じきろう)とは、茶道でお菓子などを入れて
客に出す蓋付きの菓子器のことを言います。
主に、表千家で見ることが多く、蓋が付いていることで
蓋を開けた時の感動や喜びなどを感じることができます。
また、短い間ですが、ホコリや乾燥を防ぐことが出来ます。
この食籠は本場のタイで作られ、元々の宋胡録の風合いを再現しています。
藍呉須で唐草や魚紋などが表面に描かれ、その上には白濁気味の釉薬が掛けられ
当時の雰囲気がよみがえっています。
内側は無地となっており、蓋裏の周辺の処理の仕方や摘みの形とその周囲など
雑味のある風合いとなっており、当時の東南アジアの雑器の風合いが出ています。
また、高台の削り処理などは日本製ほど丁寧な仕上げがなされておらず
画像のようにコメ欠けともとれる部分が残る処理となっており、
当時の風合いを再現されている意味合いもあり、ご納得の上のご購入をお願い致します。
こうした仕上げなども含めてアジアの異国情緒を感じられる菓子器といえます。