楽焼 川崎和楽 作の火入れのご紹介です。
火入れとは中に灰と小さな炭を入れて、本来は煙草の火種の器です。
灰の表面に細かい筋を入れて体裁を整えて使います。
特に茶道では莨盆の中に入れ、茶会では正客のすぐ近くに置かれますので
脇役ではありますが、よく目につき鑑賞の対象となりますので
重要な道具の一つです。
火入れの大きさは、莨盆の大きさや高さなどに左右されますので
バランスよく組み合わせることが必要となります。
この火入れは全体に多くの貫入が入ってそれが特徴となっています。
また白楽といわれる楽焼なので熱を外側に伝えにくく、厚みもあって
火入れにも向いている焼き方ということが言えます。
火入れとしてはかなり大きめのどっしりとした立派なもので、とても存在感があります。
寸胴型で口が大きく炭や灰など入れやすく、扱いやすくなっています。
また、熱が下に直接伝わらないよう、底上げになって三つ脚になっています。
よく考えられて作られた火入れといえます。