唐津焼から利左エ門 作のぐい呑みのご紹介です。
唐津焼は肥前の国(佐賀県・長崎県)など広範囲で作られた焼物で
その歴史は古く、起源は1700年前の平安時代まで
さかのぼると言われています。
一言で唐津焼といっても、多くの焼き方や作風、多くの窯があり
それぞれが異なる風合いを持っています。
朝鮮陶器の影響を強く受け、素朴で豪放な作品が多く
茶人の間で愛されてきました。
この唐津焼の酒器は、小石が混じった荒めの黒土をろくろで挽き成形し
少し変形させて趣きを出しています。
グレーの釉薬がベースになっており、その中に鉄粉で黒い斑点があったり
一定ではない変化を楽しむことが出来ます。
側面にはろくろ目が残され、尻張りで胴の中央が一旦くびれ
口の部分は段が付いて外側に広がっており飲みやすくなっています。
大人しい色合いで飽きが来ず、永く愛用できる逸品といえます。