ごあいさつ
岐阜 小林漆陶様では、初めて茶陶展を
開催させていただきます。
五代藏六襲名から七年がたちますが、今までどおり迷いのない姿勢で
日々作陶に励んでおります。
唐津の登り窯で丹精を込めて焼きあげた個々の作品を皆様にご高覧いただき、
ご指導ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
令和三年七月吉日 五代 眞清水 藏六
京都の訓練校で学んでいた頃、古唐津の名品が載っている本に大変心奪われ、唐津をぜひ勉強したいと思い
当時唐津の代表的な作家 西岡小十先生を師として10年間内弟子として修業に励みました。
その流れで平成9年唐津に割竹式登窯を築き、朝鮮、唐津陶を中心に作陶しておりました。
7年前に5代藏六を襲名してからは、京都の香りのする作品作りにも着眼し、唐津の山土で成形し稾灰釉で焼成した後に上絵付けするやり方で作品を発表しております。
登窯で焼いた作品は、その時の湿度や窯詰の状態などで雰囲気が違うので、作り手として大変興味を惹かれるところです。
多種に及ぶ唐津の釉において土とのマッチングは大変重要であり、またその品物を窯詰めする場所によって作品の良し悪しが、はっきり変わってきますので、釉薬がけ、窯詰めは神経をよりとがらせておこないます。
一旦火が入れば、一昼夜心を集中して思い切って焚き上げていきます。
この窯では、幸い茶陶作品の大量生産はできませんので、一品一品心を込めて良品が焼けるよう、努めております。